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ふらふら

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田中食堂

大衆食堂に愛着を感じるのはなぜだろう?と考えたことがありました。

一番私に刷り込まれているのは市場の食堂なんだろうなぁと思います。
幼稚園や小学校のお休みの時、父はスーパーカブの後ろに私を載せて市場に連れて行ってくれました。

小さい頃、色々なお魚を見れるのは楽しいですし、子供ながらに市場内の独特な喧騒は怖いながらもわくわくするものでした。

一番のお目当ては、父が仕入れを終わった後に立ち寄る市場内にある大衆食堂や喫茶店
市場に子供を連れてくるのは少ないことなので、みなさんに可愛がってもらいました。

初めて「かつ煮」を食べたのも市場の大衆食堂でした。
父親が、「この子にはカツ皿とご飯にお味噌汁!」と注文してくれた時
子供の私には「カツ皿ってなんだろう?」という疑問がわきました。
出てきたものを見ればカツ丼の「頭」

それからは市場に連れて行ってもらうと、自分で「カツ皿!」って言ってました
食堂にいる、魚屋さんやお寿司屋さんの旦那さんたちに
「おっ!いっちょまえな注文するなぁ~」と笑われていたのを覚えています。
今では市場も様変わりしてしまい、懐かしい思い出です。

さて表題のお店ですが、銀座線の稲荷町駅付近、清洲橋通りから少し入ったところにあります。
土日祭日がお休みなので、私はお昼のお仕事が終わり、夜のアルバイトがない日に通勤用のママチャリをこいで
夕食を食べに行く事があります。

ショーケースに入ったメニューのサンプルが店内にあるという不思議な光景です。
天井には大きな扇風機が取り付けられていますけれど、今は動かないみたいです。
店内は古いながらも綺麗にされています。

会社員の方や近所の方が晩酌をしながら食事をされていますのでお昼も近所の会社員の方でにぎわっているのでしょうね。
こうゆうお店って昼食食べに来て、夜は会社帰りに晩酌かねてと近所の会社員の方には一日2回パターンのお店になるのでしょう。
店内に大きな神棚があるのですけれど、よくお手入れをされています。
お祭り好き、お神輿好きな私にはこうゆうところに好感が持てます。

私は、生姜焼きやハムカツ定食をよく頼みますけれど、お味噌汁にご飯に昔よく見た柄の深い縁の小皿に入った
黄色いたくあん、この組み合わせは市場で食べた食事を彷彿させます。

黒光りする天井を見ながら小さい頃を思い出し、注文したものを待つ
お仕事帰りのちょっとホッとできる時間なのかもしれません

このようなお店は店内の雰囲気も含めてのものだと私は思っています。
息子さんが継いでらっしゃるのでまだまだ大丈夫だと思いますけれど
このまま、長くこのままであってほしいお店です。


田中食堂 東京都台東区東上野3-5-13






by yuu-silent-world | 2014-01-04 11:14 | 大衆食堂
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